データサイエンスとは

データサイエンスとは、応用統計学の一種で、コンピューターサイエンスと数学の要素を組み込み、定量的・定性的なデータからインサイトを抽出します。

データサイエンスで使用されるツールやテクノロジーには、機械学習のアルゴリズムやフレームワーク、
プログラミング言語、可視化ライブラリなどがあります。

データサイエンティストは、プログラミング、数学、専門知識を組み合わせ、データを活用することによって課題の答えを導き出します。

データサイエンスが重要な理由

データサイエンスの実践は、ビジネスの競争力と生産性を向上させます。

データサイエンスを重視する組織は、データの活用なくしては成しえなかった傾向や機会を特定できます。 データサイエンスから得られたインサイトは、ビジネスの成果に多大な影響をもたらします。

データサイエンスでは、大規模なデータセット、小規模なデータセットの双方から有用な情報を抽出できます。人工知能 (AI) システムのトレーニングには大量のデータが必要ですが、データサイエンスは小規模なデータセットでも役立ちます。

たとえば、小売業者では、これまで既存店の売上高に基づいて店舗の在庫予測が行われていました。しかしながら、新型コロナウィルスの感染拡大の影響で店舗が閉鎖され、入手できるデータの量や種類が変わったため、予測手法の変更を余儀なくされました。

データサイエンスでは、利用できるデータ量が少ない場合であっても、データの増強、合成データの生成、転移学習、アンサンブル学習などの手法を使用することで、インサイトを取得できます。

また、データサイエンスによって、組織は高いレジリエンス (回復力) を構築できます。急速に変化するテクノロジーの世界で企業が生き残るためには、迅速な適応力や対応力が求められますが、データサイエンスはその大きな助けとなります。

データサイエンスは多くの組織に取り入れられており、さまざまな業界において豊富な応用事例が生みだされています。今やデータサイエンスを利用しない組織は、遅れを取るだけでなく、廃業に追い込まれるリスクさえあります。

データサイエンスのライフサイクル

データサイエンスは循環的なプロセスです。そのライフサイクルは、以下のステップに分けられます。

専門知識
トピックに関する知識:データサイエンティストは第一に、有意義な質問ができるように、調査するトピックや問題について基本的な知識を持っていなければなりません。データサイエンスの本質は、「なぜそうなったのか」を説明できるようにすることにあります。トピックに関する基礎的な知識があれば、データサイエンスのプロジェクトにおけるニーズを定義し、より信頼性の高いデータ主導の意思決定を行うことが可能になります。
データ収集
データの取得:データサイエンスのライフサイクルにおける次のステップは、質問の回答に役立つ適切なデータを収集することです。データはさまざまな場所に保管されていることが多く、スキルによってはアクセスが困難な場合もあります。しかし、データサイエンスの残りのプロセスの成功は、このステップで収集されたデータの質とデータ準備にかかっています。
のための必須ガイド
データ準備: データ準備は、データサイエンスサイクルで最も時間がかかる、最も重要なステップです。「ガラクタを入れればガラクタが出てくる」と言われるように、使えないデータを取り込んでも、使えない結果が出てくるのみです。分析前のデータの適切なクリーニングとブレンドは、欠かせない工程です。これには、さまざまなデータソースの統合、欠落値や外れ値の処理などが含まれます。こうした反復的なステップでは、データサイエンティストが前のステップに戻って、さらに多くのデータを収集しなければならないケースもしばしば発生します。
データ探索
データ探索: データ探索とは、データセット内のパターンを特定し、理解することを指します。データがクリーンで使用可能な状態になると、データサイエンティストはデータを分析し、仮説を立てて検証する作業に取り組むことができます。データ探索は反復的なプロセスであり、発見に応じて数ステップ戻り、追加のクレンジングやブレンディングを実行する必要が生じることもあります。この過程では、データセット内の各データポイントの属性、すなわち「特徴」を確認し、さらなるブレンディングやデータ変換を行うことで、新たに有用な特徴を生み出せるかどうかを判断します。データから新たな特徴を引き出すこのプロセスは、一般的に特徴量エンジニアリングと呼ばれます。特徴量エンジニアリングは通常、データ探索とデータ準備の間で行われます。
予測モデリングと探査
予測モデル作成と評価:探索が完了すると、データサイエンティストは予測モデルのトレーニングを開始できます。予測モデル作成は、しばしばデータ探索のステップと統合されます。モデル作成と評価の開始後に、データセットの特徴について新たな発見があり、特徴エンジニアリングのステップを再度繰り返さなければならない場合もあります。モデルの作成が完了したら、評価を行います。データサイエンティストは、納得のいくモデルが完成するまで、テストと改良を繰り返す必要があります。
解釈とデプロイ
解釈とデプロイ:このステップでの成果となりうるのが、データと結果の解釈です。データサイエンティストは、モデルとライフサイクルを通じて実施してきたあらゆる分析を使用することで、最初に設定した質問に答えられるようになります。また、モデルのデプロイにより、ステークホルダーがデータ主導の意思決定を行ったり、プロセスの自動化を実現するといった成果も想定されます(この場合、次のステップであるモニタリングを必ず実施します)。
モニタリング
監視:モデルのデプロイ後は、新たなデータが追加されても正常に動作するように、モデルをチェックして維持管理する必要があります。モデルを監視して、行動の変化などによりデータに変化が生じた場合には、それに応じてモデルの調整を行います。
繰り返し
繰り返し:最終的なゴールが即効性のある解釈であっても、長期的なデプロイであっても、このサイクルは繰り返されます。データサイエンスプロジェクトの最終的な成果は、調査対象のトピックや問題について新たな学びを得ることです。これにより、トピックの専門性が高まり、さらに深い質問を生みだすことができるようになります。

さまざまな業界におけるデータサイエンスの活用

自社製品や社内業務の改善のために、日々データサイエンスが活用されています。どのような業種の企業であっても、データサイエンスの実践により恩恵を受けられます。

以下にユースケースの一例をご紹介します。

  • 推奨モデルを使用し、ターゲット顧客に新規または既存のエネルギー製品をマッチングさせるエネルギーソフトウェア企業
  • 金融サービス会社は、機械学習モデルを用いて、従来の金融機関では見落とされていた見込み顧客にアプローチ
  • ダイナミックプライシングモデルを用いて、車をリストアップし、貸し出しを希望する顧客に価格の提案を行うカーシェアリング会社
  • 高等教育機関は、成績表、標準テストのスコア、人口統計などのデータを組み合わせ、卒業が危ぶまれる学生を特定
  • 複雑なデータルックアップと意思決定アルゴリズムを組み合わせ、ローン申請者が不正を行っていないかどうかを判断するフィンテック企業

ホワイトペーパー『Data Science in Practice: Five Common Applications(実践データサイエンス:5つの一般的な活用例)』では、これらのユースケースのそれぞれについて詳しく説明しています。

ビジネスインテリジェンスとデータサイエンスの比較

データサイエンスのビジネス用途は多岐に渡り、その焦点はビジネスインテリジェンスより幅広く、戦術も多様です。

ビジネスインテリジェンスでは、従来の構造化データに対して統計や可視化ツールを活用し、現在および過去の傾向を、見やすくわかりやすい方法で説明・提示します。

データサイエンスでは、これらのアプローチに加え、構造化データや非構造化データに対して機械学習を活用し、関係性を調査し、起こりうる結果や最適なアクションを発見できます。

ビジネスインテリジェンスの最も典型的な出力の手段はレポートやダッシュボードであり、これらを介して人間に情報が共有され、人間によって最良の意思決定が下されるのに対し、データサイエンスでは直接実行できる決定やアクションが生成されます。

データサイエンスはだれが利用できるのか

データサイエンスを扱えるのは、データサイエンティストだけではありません。実のところ、誰もがデータサイエンスを活用できます。テクノロジーの進歩により、データサイエンスに専門的なコーディング知識や高度な統計的ノウハウは不要になりました。「ドラッグ&ドロップ」のデータサイエンスは今や広く受け入れられ、実用的な手法として確立され、アナリストなどのデータワーカーがモデルを作成し、大規模にデプロイできるようになっています。このような「シチズンデータサイエンティスト」、つまりバックエンドの複雑なプロセスを知らずとも高度な分析を実行できるデータワーカーの需要は高まる一方です。

データサイエンスはその需要の高さから、高給取りであることが多く、慢性的な人材不足もあり、ボトルネックになりがちです。その一方で、市民データサイエンティストはデータサイエンスにおけるマルチプレイヤーとして注目を集めています。 場面に応じて適切なチェックを行えば、あらゆる企業が市民データサイエンティストの手を借りてモデル作成量を大幅に増やし、これまで成しえなかったインサイトの獲得や収益増加を実現できるようになります。

データサイエンスの始め方

Alteryx Analytics Automation Platform では、繰り返し可能な自動化ワークフローを作成し、大規模なデータサイエンスのプロセスを簡素化・効率化できます。データのアクセス、準備、モデル作成、分析結果の共有などを同一のプラットフォーム上で簡単に実行できます。

また、スターターキットでは、
クラウドベースのデータストレージおよび
分析ツールであるSnowflakeをAlteryxに統合する方法
学習できます。これらを併用することで、クラウドでの分析やデータサイエンスの成果を最大化できます。