Merlin Properties 社が Alteryx で内部監査の変革と自動化を実現

このプロジェクトの主な目的は、内部監査部門のデジタルトランスフォーメーションと自動化であり、 さらに、明確でわかりやすい結果を伴うイノベーションを導入することも目的としていました。

このプロジェクトに取り組むため、Merlin Properties 社では 3 つの目的を掲げ、着手しました。 まずは「内部エラーや問題を特定するために、データをより詳細に管理すること」、 次に「より安いコストですべてのデータを利用できるようにしてコストを削減すること」、 最後に「不正を防止すること」です。

こうした意欲的なプロジェクトの運営は、 Alteryx と PwC スペイン社がソリューションの技術面のコンサルティングと実装をサポートする形で実現しました。

この種のプロジェクトにおける従来のアプローチは不十分なビジネス知識に基づいていることが多く、多くの分析が必要となり、コストがかさみがちです。また、膨大なデータの管理は必須のプロセスでありながら、最も困難な課題となっています。このプロジェクトに取り組む際、Alteryxでは焦点を切り替え、ビジネスとの関連性をより重要視しました。そして、会社のどんな業務部門やビジネスユーザーでも利用できるプラットフォームに目を向け、このアプローチを念頭に置き、データ分析と管理の民主化を推進しました。

内部監査部門の変革という重要な目標に基づいて、Merlin Properties 社は他の目標も設定し、 内部監査の主要プロセスのデジタル化と自動化、主要プロセスの動的スコアカードの定義、内部監査業務の状況を把握するためのスコアカードの作成などに取り組みました。 同社はこれらのすべてを、外部からの介入を必要としない半自動のプロセスで行いたいと考えていました。 この実現に向け、Alteryx は最適なテクノロジーを導入するだけでなく、Merlin Properties 社の誰もが変革に関与し、リーダーとして活用できるように、チームのトレーニングにも力を入れました。

このプロジェクトには、他のグローバルな目標も含まれており、 データ分析手法の民主化、コスト削減と利用可能なすべてのリソースの最大活用、反復的な作業の自動化とより価値の高い作業への注力、社内外のデータソースの統合による分析価値の向上、お客様ごとに適宜変更可能なレビューの作成、ステークホルダーへの影響力の形成など、さまざまな目標が設定されました。

Merlin Properties 社の変革プロセスは、主に、買掛金、売掛金、会計、人事、CAPEX、OPEX、請求書発行、SCIIF スコーピングマトリクス、リスクおよび信用リスクマッピングのプロセスにまで及びました。

既存のシステムである SAP で利用できるトランザクション情報を元に、Alteryx はデータテーブルを特定し、独自のデータベースを設計するとともに、データフローの管理も行いました。 その後、プロジェクトチームがデータ品質の監査を行い、特定されたエラーを修正することで、信頼性の高い情報の活用を実現できるようになりました。 また、データベースやフローが確立され、情報の品質が分析された後に、情報可視化の設計のテストが行われました。 これによってリレーショナルモデルが最適化され、最初のスコアカードが作成されました。 そして次のステップとして、同社の内部監査スタッフがツールの使い方を習得するためのトレーニングを実施しました。

Merlin Properties 社は、変革プロセスを通じて、プロセスとレポートを自動化することで、社員の作業負荷を大幅に削減しました。 同時に、人間同士のやり取りや手作業によるミスを排除し、効率を向上させました。 会社全体のデータとレポートを統合し、重複や非効率を排除することで、内部監査のリソースを他の業務に振り分けることが可能になりました。 Merlin Properties 社のチームは、優れたデータ分析および BI ツール（Alteryx および Power BI）を導入したことで、一般的な基準、データ、方法論に基づいた意思決定に大きな自信を持てるようになりました。

Merlin Properties社は、変革を通じて、ほぼリアルタイムでの社内のモニタリングと管理を実現できるようにもなりました。これにより、ユーザーは事業部全体のパフォーマンスから簿記の正しい実行に至るまで、さまざまな側面を分析できるようになりました。四半期報告書を待つことなく、いつでも示唆に富むレポートを入手できるようになったことは、同社にとってかなりのメリットになりました。