お客様事例
食品の総合卸売を事業とする兵庫県西宮市の加藤産業グループ。加工食品を中心に、グループ会社に低温や酒類、菓子の卸売会社をもち、グループ売上高は約 1 兆 1000 億円。国内だけではなく、中国・東南アジアへの進出を進め、特にマレーシアでは高いシェアを誇っています。また、創業早期から製造事業も手掛けており、フルーツジャムを中心とするプライベートブランド「Kanpy（カンピー）」はさまざまなスーパーマーケットで取り扱われています。同グループは、工場の立ち上げに際し、セルフサービスデータ分析ツール Alteryx（アルテリックス）を導入。原価管理を適正化させることで、生産効率の向上を目指しています。
加藤産業が Alteryx を導入するきっかけとなったのが、製造工場の建て直しです。「Kanpy（カンピー）」などの製造事業を完全子会社の兵庫興農㈱が吸収分割という形で継承し、社名を㈱グリーンウッドファクトリーに変更しました。この社名には、環境配慮・地域共生などの意味が込められており、「効率よく、環境に優しい工場」を目指しています。加藤産業の社長室は、これを機に生産効率向上を目指して、よりレベルの高い原価管理を実現しようと考えました。社長室の室長を務める、松浦 博幸氏は従前の原価管理の課題を次のように説明します。「当社のメイン事業である卸売業の感覚で製造業の原価を管理していたのが課題です。卸売りは売上原価と運送費の一部が変動費なので、売上総利益と運送費を見ておけば、ほぼ変動費が把握できました。しかし製造業の場合は、売上原価の中に固定費が含まれます。この考え方の違いをはっきりとさせ、財務会計だけではなく管理会計上の売上原価もふまえて限界利益を把握し、工場運営をレベルアップさせる必要がありました」
Alteryx の導入を進めることになった加藤産業。導入にあたっては、パートナーである京セラみらいエンビジョンの支援を受けながら、これまで運用していたExcel のマクロ処理を洗い出し、Alteryx でワークフロー化していきました。つぎはぎ状態で組まれていたマクロを紐解いて、一つひとつエラーを消していくのは骨が折れる作業だったと言います。パートナーのサポートもあり、複雑な構造を見直し、最適な形で Alteryx への移行に成功しました。
これまでは Excel のマクロの中身を見なければワークフローを確認なかったが、Alteryx はワークフローが見通せるためロジックの確認や修正がしやすくなった。
メンテナンスと運用の属人化を解消することができた。